山根一純の「伴天風水」デザインで
たてる住宅

シロアリ退治に有効とされる注入土台は安心で安全なのか?

2022年04月26日

「伴天風水」創設者の山根維随です。

以前は屋根や壁の接着剤の危険性について書きました。
接着剤・合板を使わない家づくり【無添加住宅を千葉で建てる】後編

今回は土台注入材の危険について書きます。

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屋根や壁だけではなく土台も安心できません。

土台とは家全体の荷重をコンクリートの基礎に伝えるとても重要な役割をしている部分ですが、地面に一番近い場所だけに雨水や地面からの蒸発水などの影響をとても受けやすいところです。
そこで、最近では土台パッキンというものを使う工法がよくされています。

これは土台となる木の下に土台パッキンと呼ばれる樹脂製の材料を敷くことで換気をよくし、土台床下の耐久力をそこなわないようにするものです。
しかし、樹脂製ということで土台よりもパッキンの耐久力に疑問を感じます。
したがって、私のつくる家では樹脂製ではなく御影石を使用しています。

また、土台で気になるのはパッキンだけではありません。使う木も考えて使用しなければなりません。
なぜならこのように換気に気を付けなければいけないほど湿気の多い部分ですので、そういう環境に強い木材を使わなければいけないからです。
弱い木材を使えば腐ったり、カビが生えたりして、致命的なダメージを受けてしまいます。

かつては強度が高いとされるヒバやヒノキなどを使うのが一般的でした。
強くもあり、またシロアリに一番食べられない素材でもあります。

しかし、今は注入土台というものが多く使われています。
注入土台とは防腐・防蟻剤などを注入した木材を使用するものですが、そこで使われているのはパインとか、ツガ(マツ科)などの木材です。
これらはシロアリの大好物ですから、昔の人は家の大事な土台には使いませんでした。
しかし、注入土台だから強いだろうという判断のもと、現在は使われているわけです。

さらに考えなくてはならないことがあります。シロアリを撃退するためとはいえ薬剤を注入したものといっしょに人間が過ごすわけです。
この薬剤は猛毒です。それが身体にいいわけがありません。
その証拠に最近、ヨーロッパでは日本で使われているような注入材を作ってはいけないことになっています。
それほど猛毒のものを日本では、まだ注入土台として使っているのです。

それほど危険なものなのに、注入材はその効果についても疑問が残ります。
薬剤を注入してしばらくはいいのですが、5年も経過すると効果は薄れゼロになってしまします。
ということはシロアリにやられるということです。
土台がやられたら家はどうなるんですか?

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そんなものを使うよりは、先人たちが経験から選び出した土台に合った木材、ヒバやヒノキを使えばいいと思いませんか?
そのほうがシロアリの不安からも強度の不安からも、あなたを守ってくれるはずです。
私はシロアリ対策として柱にはヒノキよりシロアリに強いスギの芯の無垢材を使用します。なんとスギの赤身部分はヒノキよりシロアリに強いのです。

>>シロアリにも強い無添加の家づくり

>>風水の間取りで「家の運気を上げる」10の方法

この記事の執筆者

山根 一純

もくもく村創始者
NPO法人 幸せな家づくり
研究会理事長

山根 一純やまね いずみ

昭和60年4月、環境保全業を立ち上げると、日本でも住環境が注目されるようになり、私は意を決して「もくもく村」を創設しました。健康な生活は住まいからという信念で、当時問題となっていた「シックハウス症候群」を一切排除しようと立ち上がったのです。

元来、日本には春、夏、秋、冬という季節に合わせた先人たちの住まいの工夫がありました。今では生活が便利さを追求するあまり、私たちの身の回りには化学物質があふれ、かつてはなかったような病気に悩まされています。それは私たちの生活の基盤である「住まい」にまで及んでいます。

新築、リフォーム、転居などで、住宅に使用されるホルムアルデヒドなどの化学物質によって引き起こされるアレルギー症状が、今でも私たち、子どもたちを脅かしています。安価で便利な化学物質を使用した工業製品による健康被害をどう解決していくべきかという問題は深刻なのです。

私は、日本の四季に合った、住まう地域に合わせた先人たちの住まいの知恵を取り入れた家づくりに注目しました。森に囲まれた自然環境と暮らしの展示場「もくもく村」を開設したのは、私のそんな思いからなのです。

ご来村された皆さんに、「健康で幸せな家族」になるためには「安心できる家」があってこそ、という思いを共有していただきたいからです。そのために、行っているのが有害な化学物質を一切排除し、工務店では不可能に近いといわれる「完全無添加住宅」のご提案です。

風水デザイン設計で細部までこだわるゆえに、柱の数の多さは、他社と比べてはるかに多い。どこまでも妥協しない家づくりです。住む家族みんなが自然素材の持つエネルギーにつつまれて、心身そのものが本来の健やかさを取り戻します。

さらに「水や木にも心が宿る」言霊を信じている私にとって、住まうご家族のことを思う心を一本一本、新築の木々に念願することによってご家族をお守りすることができることを強く信じております。

このことは科学的根拠という領域をはるかに超えた、哲学的な直観領域です。その直感力を高めてくれるのが「私たちはおおいなる命の循環の中に在る」ということを常に感じさせてくれるこの地の大自然です。

「もくもく村」は、大地の匂いのする家づくりを皆様にご体感していただける唯一の森の中の総合展示場となっています。