山根一純の「伴天風水」デザインで
たてる住宅

化学物質に弱い人が住んでも大丈夫な家【無添加住宅】を建てる理由

2022年03月15日

「伴天風水」創設者の山根維随です。

シックハウスとは長い付き合いなんです。

家の出す化学物質に対して敏感な方が近年とても増えています。

家とアレルギーの関係といえば、近頃では大抵の方が「ああ、あれか」と思い浮かべる言葉があるのではないでしょうか。

そう、シックハウス症候群です。

簡単に説明しておきましょう。

シックハウス症候群とは新築の家やマンションへの入居後に起こる目やのどの痛み、倦怠感・めまい・頭痛・湿疹、呼吸器疾患・吐き気などの症状が現れる体調不良のことを言います。

建材などに使用された化学物質が原因と言われています。

実は私はこのシックハウス症候群とは長い付き合いなのです。

私がシックハウスというものに初めて遭遇したのは22歳ぐらいの頃です。

およそ40年前のことになります。

まだシックハウス症候群などという言葉も世間にはなく、あまり注目もされていませんでした。

もちろん私も知りませんでした。

当時私は防衛大学を卒業し久留米の幹部候補生学校にいました。

そこで鼻炎にかかったのです。

それがなかなか治らなくて、おかしいなと思っていたのですが、その後、宇都宮に転属することになりました。

赴任地に赴くと、なぜか鼻炎の症状がなくなりました。

そしてさらに次の赴任地である土浦へ行くと再び症状がぶり返してきたのです。

そこで、「なぜだろうと?」自分なりに原因を考えてみました。

すると、ある共通点が浮かび上がってきたのです。

鼻炎がひどくなった久留米と土浦の宿舎はどちらも建ったばかりの新しいものでした。

いっぽう症状が治まった宇都宮の宿舎は古かったのです。

つまり新しい宿舎で生活していると、鼻炎がひどくなるということがわかりました。

当時、 原因を調べてもらうといろんな研究所に入ったにも関わらず、結果は「ほこりアレルギーですね」ということで帰されてしまいました。

ところが、不妊治と鼻炎の関連性を突き合わせるとただのホコリアレルギーではなくて、新築建物にに使われている「何か」が私の身体に影響を与えているのではないかと考えるようになりました。

それは後にシックハウス症候群だったと判明するのですが、これらの経験が私にシックハウスに関する勉強をさせるきっかけを与えてくれました。

世間には同じような事が原因で苦しんでいる人がいるに違いない。

それだったら、「生活環境を改善できるようなことが何かできないか」と考え、ビルの呼吸器官ともいえるダクトを清掃する会社を興しました。

空調や換気に関することを研究し仕事としていく中で、私は生活に密着した環境を整える方法についてさらに深く考えることになりました。

やがて現在の家づくりの仕事へと繋がっていきました。

そういう背景があったため、私は自分の作る家の素材には特にこだわったのです。

IMG_7317-1.jpg

化学物質に弱い自分が住んでもなんともない家、それをベースにした家づくりを目指しました。

それは時間の経過とともに研究と修正を重ね、現在の無添加住宅やログハウスへとつながっています。

この記事の執筆者

山根 一純

もくもく村創始者
NPO法人 幸せな家づくり
研究会理事長

山根 一純やまね いずみ

昭和60年4月、環境保全業を立ち上げると、日本でも住環境が注目されるようになり、私は意を決して「もくもく村」を創設しました。健康な生活は住まいからという信念で、当時問題となっていた「シックハウス症候群」を一切排除しようと立ち上がったのです。

元来、日本には春、夏、秋、冬という季節に合わせた先人たちの住まいの工夫がありました。今では生活が便利さを追求するあまり、私たちの身の回りには化学物質があふれ、かつてはなかったような病気に悩まされています。それは私たちの生活の基盤である「住まい」にまで及んでいます。

新築、リフォーム、転居などで、住宅に使用されるホルムアルデヒドなどの化学物質によって引き起こされるアレルギー症状が、今でも私たち、子どもたちを脅かしています。安価で便利な化学物質を使用した工業製品による健康被害をどう解決していくべきかという問題は深刻なのです。

私は、日本の四季に合った、住まう地域に合わせた先人たちの住まいの知恵を取り入れた家づくりに注目しました。森に囲まれた自然環境と暮らしの展示場「もくもく村」を開設したのは、私のそんな思いからなのです。

ご来村された皆さんに、「健康で幸せな家族」になるためには「安心できる家」があってこそ、という思いを共有していただきたいからです。そのために、行っているのが有害な化学物質を一切排除し、工務店では不可能に近いといわれる「完全無添加住宅」のご提案です。

風水デザイン設計で細部までこだわるゆえに、柱の数の多さは、他社と比べてはるかに多い。どこまでも妥協しない家づくりです。住む家族みんなが自然素材の持つエネルギーにつつまれて、心身そのものが本来の健やかさを取り戻します。

さらに「水や木にも心が宿る」言霊を信じている私にとって、住まうご家族のことを思う心を一本一本、新築の木々に念願することによってご家族をお守りすることができることを強く信じております。

このことは科学的根拠という領域をはるかに超えた、哲学的な直観領域です。その直感力を高めてくれるのが「私たちはおおいなる命の循環の中に在る」ということを常に感じさせてくれるこの地の大自然です。

「もくもく村」は、大地の匂いのする家づくりを皆様にご体感していただける唯一の森の中の総合展示場となっています。