もくもく暮らし
2025/08/12
【コンパクトな平屋】メリット VS デメリットを知ってからの平屋選び 千葉県もくもく村自然素材の平屋
山根 夢櫻

いま、平屋が一種のブームとなっています。従来は、ある程度お年を召した年代の方が
「2階に上がるのが面倒」と感じて、建てるなら平屋でというパターンが多かったようですが、
最近は若い年代層にもおしゃれな平屋を建てたいというニーズが高まっている傾向にあります。
また、「平屋を建てるなら、ある程度、敷地が広くないと…」という考え方も根づいているようです。
確かに、2階部分を切り取って1階にくっつけると単純に考えれば、必要な敷地は2倍必要になるります。しかし、それほど大きな家は必要ではないと考える人たちは、
コンパクトだけど住み心地のよい平屋を求めています。

ここで改めて定義をすると、「コンパクトな平屋とは、一般的に延べ床面積が30坪(99㎡)以下の平屋をいいます。3~4人のファミリー世帯はもちろん、単身の世帯や夫婦2人世帯でも使い勝手が良く、コンパクトな平屋は幅広い世代から人気を集めています。
とはいえ、メリット(長所)だけでなく、デメリット(短所)もきちんと把握しておかないと、住んでみてから「想像と違った」と後悔することになる恐れもあります。
そこでこの記事では、
コンパクトな平屋の
メリット・デメリットについて
解説します。
目次
1 コンパクトな平屋のメリット
・メリット①地震の揺れに強い
・メリット②建築費、メンテナンス費用を抑えることができる
・メリット③生活動線が短くなりスムーズに動くことができる
・メリット④家族の間のコミュニケーションを取りやすい
2 コンパクトな平屋のデメリット
・デメリット①災害時に“垂直避難”が難しい
・デメリット②部屋に高い断熱構造が求められる
・デメリット③収納の確保に工夫が必要
・デメリット④プライベートの確保が難しい
4 まとめ

1.コンパクトな平屋の
メリット
コンパクトな平屋のメリットは!
1.地震の揺れに強い
2.建築費、メンテナンス費用を抑えることができる
3.生活動線が短くなりスムーズに動くことができる
4.家族の間のコミュニケーションを取りやすい
このうち、一つでもメリットだと感じたら、コンパクトな平屋が向いている人と思われます。
メリット①
地震の揺れに強い
2階建て以上の住宅にお住まいの経験をお持ちの方はご存じだと思いますが、地震に見舞われたとき、上階にある部屋ほど揺れの激しさを感じます。その点、平屋ならそれほど激しい揺れを感じることは少ないはずです。
就寝中、地震に見舞われたとき、2階で寝ていた人はびっくりして飛び起きたのに、1階の人はそれほど感じなかったというケースは珍しくありません。
つまり、平屋に住む方は、地震でたたき起こされるというような心配が少なくなり、
安眠が約束されているわけです。
メリット②
建築費、メンテナンス費用を抑えることができる
コンパクトな平屋は設備や間取りが最小限なので、新築する際の建築費やメンテナンスコストを下げることができます。
コストがかからない理由は、以下の通りです。
- 総2階建てに比べて建材費用が抑えられる工事費もある
- 修繕が必要になったとき、足場を建てる必要がない
- トイレやエアコンなどの設置や修理が最小限で済む (2階トイレは必要ないし、エアコンは部屋の仕切りをはずせは広い間取りで空調できる)
設備の数が多くないので、それぞれの機器などのメンテナンス
費用が抑えられるのはもちろん、初期費用や水道光熱費も軽減できます。
また、けっこう費用がかさむ「足場」を組む必要がなく、
程度の軽い修繕であれば、業者に頼んだりせずに自分自身で修繕することも可能です。
メリット③
生活動線が短くなりスムーズな動きができる
コンパクトな平屋は、原則として2階がなく、各部屋の距離が近いため、生活動線を短くスムーズにできます。
コンパクトな平屋の生活動線の例は、以下の通りです。
- 掃除するエリアが狭いので、時間と労力がかからない
- 水回りや収納を集約できる
- 行き止まりのない回遊動線を取り入れやすい
重い掃除機を持って階段を上がり降りしたりする必要がなくなります。仕事や育児で時間に余裕がない方でも、家事の時間や労力を短縮できるのが魅力です。
また、家の中をぐるりと回る動線(回遊動線)を取り入れれば、行き止まりがないうえに移動ルートが自由に選べるので、用事のある場所に引き返したりする必要がなく、快適に暮らせます。
メリット④
家族の間のコミュニケーションを取りやすい
コンパクトな平屋は2階建てのお家にくらべて家族の存在を感じやすく、お互いのコミュニケーションを取りやすいのが魅力です。
わざわざ階段を上って「〇〇ちゃん、いる?」などと呼びかけなくても、不在かどうかは一目でわかるし、用件も伝えやすいはずです。
設計段階では、玄関からリビングを通って各部屋へ移動する動線にすれば、自然にコミュニケーションを取る機会も増やせるでしょう。
特に子育て世帯には、次のようなメリットがあります。
- お子さまの居場所や行動を把握できる
- 思春期のコミュニケーション不足を防げる
お子さまが成長して自分の部屋で過ごす時間が増える場合であっても、お互いの気配を感じることができます。
そのため、「子どもたちが家の中で何をしているかわからない」といった不安を減らすことができるでしょう。

2.コンパクトな平屋の
デメリット
コンパクトな平屋のデメリットは、メリットの裏返しの面もあります。
・デメリット①災害時に“垂直避難”が難しい
・デメリット②部屋に高い断熱性能が求められる
・デメリット③収納の確保に工夫が必要
・デメリット④プライベートの確保が難しい
お家を建築するにあたって、設計段階から考慮しておけばクリアできる
デメリットもあるので、しっかり検討しましょう。
デメリット①
災害時に“垂直避難”が難しい
海に近いとか、河川が近くを流れているといった立地にお家を建てる場合、水害は大丈夫かという点に最大限の注意を払わなければなりません。
令和7年8月、元プロ野球の人気選手だったH氏が、集中豪雨に見舞われた九州地区の実家の両親の様子が心配になって電話をいれたところ、「1階に水が流れ込んできて、いま2階に避難しているところ」という言葉が返ってきたとのニュース番組が放映されていました。2階建てであれば、いざという場合には、2階に一時避難することもできますが、平屋ではそれが難しくなります。
そうした心配事を緩和する建て方の一つとして、総2階にするのではなく、たとえば一間分だけ2階にする方法もあります。横から見ればL字形の家になります。普段は物置くらいしか使い道がない2階であっても、非常時の避難場所となれば、役立ち度は限りなく大きなものとなることでしょう。
デメリット②
部屋に高い断熱性能が求められる
2階建てのお住まいを経験した方はご存じだと思いますが、夏の季節には階段を上がったとたん、室内の温度がぐーんと高くなります。太陽光にさらされる屋根の熱がまともに室内の空気を暖めるわけですから、仕方のない面もあります。
要するに、平屋は2階建ての2階部分だけで構築することになるわけですから、屋根からの熱をまともに受けることになります。
したがって、部屋の断熱はどんな建材をもちいて、どのように施工するかをきちんと建築会社に確認しておくことが大切です。最高気温が40℃超えが珍しくない昨今ですが、就寝時は27℃くらいになるほどの断熱性能がほしいところです。
デメリット③
収納の確保に工夫が必要
コンパクトな平屋は広さが限られるため、収納の確保には工夫が必要です。
収納のために安易に床面積を増やすと、それに比例して費用が膨らむだけでなく、建物周囲の外構を圧迫したりするので注意しましょう。
適切な収納スペースを確保するには、家族構成やライフスタイルから必要な収納量を事前に見極めておくことが重要です。
パントリー(収納スペース)などを活用して、ばらばらにしまい込むのではなく、家族分のアイテム(持ち物)を集約する収納の仕方が有効だといえます。
使用頻度が少ないアイテムは、屋根と天井の間にできるスペースを利用した小屋裏収納(ロフト)に保管するのがおすすめです。
デメリット④
プライベートの確保が難しい
家族間のコミュニケーションが取りやすい一方で、お互いの距離が近いことからプライベートの確保が難しい場合もあります。
特に、お子さまの思春期にプライベートを確保する方法は、早めに検討しておくことが大切です。
例えば、以下の方法を取り入れると個人のスペースや時間を確保しやすくなります。
- ロフトを設置する
- 共有スペースと子ども部屋を近くに配置しない
- L字型の平屋などさまざまな形状を検討する
平屋の形状をL字型やコの字型にすると、ゾーン分けしやすくなります。

まとめ
コンパクトな平屋で理想のマイホームを実現しよう
コンパクトな平屋とは、延べ床面積が30坪以下の住宅のことという前提で説明してきました。
コンパクトな平屋には、「コミュニケーションを取りやすい」「生活動線を短くできる」などのメリットがあります。
一方で、「収納の確保は工夫が必要」「プライベートの確保が難しい」などのデメリットもあるため、注意が必要です。
社会全体の高齢化が進み、その傾向にあわせて一種の“平屋ブームが”起きています。もっと子細にみれば、平屋のニーズは2階への上がり降りが苦痛になる年代の方だけでなく、20代、30代の若い層の人たちにも人気が高まってきています。
「流行っているから平屋にしよう」だけではなく、一生の財産ともなる住宅の建築は、メリット・デメリットを慎重にとらえて進めたいものです。この記事が皆さまの家づくりのヒントになれば幸いです。




