山根一純の「伴天風水」デザインで
たてる住宅

自然素材でつくる、心地よい暮らし。漆喰と無添加、無垢材を生かした家

2024年09月24日

近年、住まい選びの中で「健康的な暮らし」が重視されるようになり、自然素材を取り入れた家づくりが注目を集めています。
その中でも特に人気なのが、漆喰、無添加、そして無垢材を生かした家です。
これらの素材は、住まう人の健康に配慮しながら、自然と調和した快適な住環境を提供してくれます。
ここでは、それぞれの素材の特性と、これらを取り入れた家の魅力について詳しく紹介します。

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漆喰:自然の力で快適な空間を
漆喰は、石灰を主成分とする伝統的な壁材で、日本の古民家や城郭でも多く使用されてきました。
漆喰の最大の魅力は、自然素材ならではの調湿効果です。
湿度が高い時には余分な水分を吸収し、乾燥している時には水分を放出するため、室内の湿度を一定に保ちます。
これにより、カビや結露の発生を抑えることができ、特に四季の変化が激しい日本の気候に適しています。

また、漆喰には抗菌効果や消臭効果があるため、空気の質を向上させ、室内を清潔で快適な環境に保つことができます。
化学物質を含まないため、アレルギーやシックハウス症候群のリスクを低減し、安心して暮らすことができる点も魅力です。

無添加:体に優しい住環境の実現
現代の建材には、化学物質や防腐剤、接着剤などが使われることが多く、それが原因で室内の空気が汚染されることがあります。
しかし、無添加の家づくりでは、これらの有害な化学物質を排除し、できる限り自然素材を使用することで、健康的で安全な住環境を実現します。

無添加の家では、接着剤や塗料に至るまで自然由来のものを使うことが多く、これによりシックハウス症候群のリスクを軽減できます。
特に、小さな子どもや高齢者がいる家庭にとっては、無添加素材の家は安心感をもたらします。
また、無添加の家は、長い目で見ても人にも環境にも優しいサステナブルな選択です。

無垢材:自然の温もりを感じる暮らし
無垢材とは、人工的な加工を施さず、自然の木そのままの状態で使われる木材のことを指します。
無垢材の家に住む最大のメリットは、木材が持つ温もりや柔らかさを直接感じられることです。
手で触れた時の心地よさ、足裏から伝わる感覚は、合板などの人工素材では味わうことができません。

さらに、無垢材には、木が本来持つ調湿効果や断熱性能があります。
漆喰と同様に、湿度が高い時には水分を吸収し、乾燥している時には水分を放出するため、室内環境を心地よく保ちます。
また、木材そのものが持つ断熱性により、夏は涼しく冬は暖かい、快適な温度を保つ効果もあります。

無垢材には、経年変化という楽しみもあります。
時間が経つにつれて、木材が深い色合いに変わり、味わいを増していくのです。
これにより、住まいが年月と共に成長し、家族と共に歴史を刻む存在となります。

自然素材の家がもたらす豊かな暮らし
漆喰、無添加、無垢材を使った家は、住む人の健康を守り、快適で心地よい暮らしを提供するだけでなく、環境にも優しい選択です。
自然素材は呼吸する素材と言われ、常に空気を循環させることで、家の中の空気を新鮮に保つ効果があります。
また、化学物質が含まれていないため、地球環境にも負担をかけません。

加えて、これらの素材を使った家は、その見た目や触感から得られる心地よさも魅力です。
無垢材の自然な木目や漆喰の美しい白壁は、視覚的にもリラックス効果を与え、まるで自然の中で暮らしているかのような感覚を味わえます。

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まとめ
漆喰、無添加、無垢材を活かした家は、自然の力を最大限に活用し、住まい手の健康と快適な生活をサポートします。
調湿や断熱、抗菌効果といった機能性に加えて、自然素材ならではの温かみや心地よさを感じられる点が大きな魅力です。
これからの住まいづくりを考える際には、これらの素材を取り入れることで、長く快適に暮らせる理想の住環境を実現してみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者

山根 一純

もくもく村創始者
NPO法人 幸せな家づくり
研究会理事長

山根 一純やまね いずみ

昭和60年4月、環境保全業を立ち上げると、日本でも住環境が注目されるようになり、私は意を決して「もくもく村」を創設しました。健康な生活は住まいからという信念で、当時問題となっていた「シックハウス症候群」を一切排除しようと立ち上がったのです。

元来、日本には春、夏、秋、冬という季節に合わせた先人たちの住まいの工夫がありました。今では生活が便利さを追求するあまり、私たちの身の回りには化学物質があふれ、かつてはなかったような病気に悩まされています。それは私たちの生活の基盤である「住まい」にまで及んでいます。

新築、リフォーム、転居などで、住宅に使用されるホルムアルデヒドなどの化学物質によって引き起こされるアレルギー症状が、今でも私たち、子どもたちを脅かしています。安価で便利な化学物質を使用した工業製品による健康被害をどう解決していくべきかという問題は深刻なのです。

私は、日本の四季に合った、住まう地域に合わせた先人たちの住まいの知恵を取り入れた家づくりに注目しました。森に囲まれた自然環境と暮らしの展示場「もくもく村」を開設したのは、私のそんな思いからなのです。

ご来村された皆さんに、「健康で幸せな家族」になるためには「安心できる家」があってこそ、という思いを共有していただきたいからです。そのために、行っているのが有害な化学物質を一切排除し、工務店では不可能に近いといわれる「完全無添加住宅」のご提案です。

風水デザイン設計で細部までこだわるゆえに、柱の数の多さは、他社と比べてはるかに多い。どこまでも妥協しない家づくりです。住む家族みんなが自然素材の持つエネルギーにつつまれて、心身そのものが本来の健やかさを取り戻します。

さらに「水や木にも心が宿る」言霊を信じている私にとって、住まうご家族のことを思う心を一本一本、新築の木々に念願することによってご家族をお守りすることができることを強く信じております。

このことは科学的根拠という領域をはるかに超えた、哲学的な直観領域です。その直感力を高めてくれるのが「私たちはおおいなる命の循環の中に在る」ということを常に感じさせてくれるこの地の大自然です。

「もくもく村」は、大地の匂いのする家づくりを皆様にご体感していただける唯一の森の中の総合展示場となっています。