山根一純の「伴天風水」デザインで
たてる住宅

無垢材の家が創出する暮らしやすさの特徴

2024年08月29日

現代の住宅市場では、健康や環境に配慮した住まいが注目されています。
その中でも、無垢材を使用した家は、自然素材ならではの心地よさと高い機能性が評価され、多くの人々に選ばれています。
無垢材とは、一本の木から削り出された自然の木材であり、合板や集成材のように接着剤や化学処理を行わず、素材そのものの魅力を最大限に生かした建材です。
今回は、無垢材の家が創出する暮らしやすさの特徴について詳しくご紹介します。

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1. 自然の温もりと優しさを感じる空間

無垢材の家に足を踏み入れると、まず感じるのが木の温もりです。
無垢材は、木が本来持つ断熱性により、冬は暖かく、夏は涼しい室内環境を提供します。
冷たさを感じにくく、特に裸足で床を歩いたときの心地よさは格別です。
床材や壁材に無垢材を使用することで、家全体が自然の優しさに包まれた空間となり、リラックスできる住まいを実現します。

また、木材の表面は柔らかく、衝撃を吸収するため、転倒時の怪我を軽減する効果もあります。
小さなお子様や高齢者がいる家庭でも安心して過ごせる点も、無垢材の家ならではの特徴です。

2. 室内環境を快適に保つ調湿効果

無垢材のもう一つの大きな特徴は、その優れた調湿効果です。
無垢材は、自然に湿気を吸収・放出する機能を持っており、室内の湿度を一定に保つ役割を果たします。
湿度が高いときには余分な湿気を吸収し、乾燥しているときには湿気を放出するため、カビやダニの発生を抑え、快適で健康的な住環境を実現します。

特に、日本のように四季があり、梅雨や夏の湿気が多い気候では、無垢材の調湿効果は非常に有効です。
冬の乾燥した季節にも無垢材は適度に湿気を放出するため、肌や喉の乾燥を防ぎ、住む人の健康を守ります。
無垢材の家に住むことで、エアコンや加湿器に頼ることなく、自然な方法で快適な室内環境を維持することができます。

3. 経年変化が生み出す深い味わいと愛着

無垢材は、使い込むほどに風合いが増し、時間とともに木の表面に独特の味わいが現れてきます。
この経年変化は、無垢材の家ならではの魅力であり、住む人にとって家そのものに深い愛着を持つことができる理由の一つです。

無垢材の家具や床材は、時間の経過とともに色合いが変わり、細かな傷や擦れもその家族の歴史を刻むものとして、住む人にとって大切な思い出となります。
また、適切なメンテナンスを行うことで、無垢材は長く美しい状態を保つことができ、次の世代にも受け継ぐことが可能です。
このように、無垢材の家は単なる住まい以上の価値を提供し、家族の絆を深める存在となります。

4. 自然素材ならではの香りとリラックス効果

無垢材の家には、自然の木の香りが漂い、室内にいるだけで心が安らぐリラックス効果があります。
特にヒノキやスギといった樹種は、アロマテラピー効果があると言われており、その香りは住む人の心身を癒し、リフレッシュさせる効果が期待できます。

この香りは、合成的な芳香剤とは異なり、自然そのものの力で空間を満たすため、化学物質に敏感な方や小さなお子様にも安心です。
さらに、無垢材の家では、家に帰るたびに自然の香りを感じることができ、日々の生活においてリラックスできる時間を提供してくれます。

5. 高い耐久性と環境への配慮

無垢材は、その強度と耐久性により、何十年、何百年と長持ちする素材です。
適切なメンテナンスを行うことで、無垢材の家は長期にわたって美しさと機能を維持することができます。
また、無垢材は自然素材であるため、廃材になってもリサイクルが可能であり、環境への負荷が少ないのも大きな特徴です。

さらに、無垢材の家は建設時のエネルギー消費も少なく、持続可能な暮らしを実現するための理想的な選択肢です。
環境への配慮と高い耐久性を兼ね備えた無垢材の家は、住む人だけでなく、次世代への責任を果たす家づくりにも貢献します。

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結論

無垢材の家は、自然の温もりと優しさに包まれた空間で、心地よい暮らしを提供します。
調湿効果や経年変化の楽しみ、そして自然素材ならではの香りとリラックス効果により、住む人の健康と心を豊かにします。
また、高い耐久性と環境への配慮から、持続可能な暮らしを目指す現代において、無垢材の家は理想的な選択肢となります。
家族の歴史を刻みながら、長く愛され続ける無垢材の家は、これからも多くの人々に選ばれ続けるでしょう。

この記事の執筆者

山根 一純

もくもく村創始者
NPO法人 幸せな家づくり
研究会理事長

山根 一純やまね いずみ

昭和60年4月、環境保全業を立ち上げると、日本でも住環境が注目されるようになり、私は意を決して「もくもく村」を創設しました。健康な生活は住まいからという信念で、当時問題となっていた「シックハウス症候群」を一切排除しようと立ち上がったのです。

元来、日本には春、夏、秋、冬という季節に合わせた先人たちの住まいの工夫がありました。今では生活が便利さを追求するあまり、私たちの身の回りには化学物質があふれ、かつてはなかったような病気に悩まされています。それは私たちの生活の基盤である「住まい」にまで及んでいます。

新築、リフォーム、転居などで、住宅に使用されるホルムアルデヒドなどの化学物質によって引き起こされるアレルギー症状が、今でも私たち、子どもたちを脅かしています。安価で便利な化学物質を使用した工業製品による健康被害をどう解決していくべきかという問題は深刻なのです。

私は、日本の四季に合った、住まう地域に合わせた先人たちの住まいの知恵を取り入れた家づくりに注目しました。森に囲まれた自然環境と暮らしの展示場「もくもく村」を開設したのは、私のそんな思いからなのです。

ご来村された皆さんに、「健康で幸せな家族」になるためには「安心できる家」があってこそ、という思いを共有していただきたいからです。そのために、行っているのが有害な化学物質を一切排除し、工務店では不可能に近いといわれる「完全無添加住宅」のご提案です。

風水デザイン設計で細部までこだわるゆえに、柱の数の多さは、他社と比べてはるかに多い。どこまでも妥協しない家づくりです。住む家族みんなが自然素材の持つエネルギーにつつまれて、心身そのものが本来の健やかさを取り戻します。

さらに「水や木にも心が宿る」言霊を信じている私にとって、住まうご家族のことを思う心を一本一本、新築の木々に念願することによってご家族をお守りすることができることを強く信じております。

このことは科学的根拠という領域をはるかに超えた、哲学的な直観領域です。その直感力を高めてくれるのが「私たちはおおいなる命の循環の中に在る」ということを常に感じさせてくれるこの地の大自然です。

「もくもく村」は、大地の匂いのする家づくりを皆様にご体感していただける唯一の森の中の総合展示場となっています。