山根一純の「伴天風水」デザインで
たてる住宅

【良い土地の条件とは】住んでもいい土地と住んではいけない土地

2022年06月20日

「伴天風水」創設者の山根維随です。

前回は、【長生きできる住宅】なぜマスコミは真実を報道しない!について書きました。

今回からは、良い土地の条件について書きます。
今回は「住んでもいい土地と住んではいけない土地」についてです。

自分の家を建てようと思ったとき、間取りや素材などに目が向きがちですが、もう一つ大切なポイントとなるのが、どんな土地に家を建てるかという事です。
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「いい土地に家を建てたい」

と皆さんよく言いますが、そもそもいい土地とは、どんな土地の事を指すのでしょう?
日当たりのいいところ、周囲に病院や学校、買い物のできる施設がある便利なところ、静かで暮らしやすい所、いろいろ条件はあると思います。

しかし、ここで良く考えてください。

私たちは生活の利便性ばかりに目を奪われがちですが、もう一つ考えなければならないことがあります。

それは、その土地が健康で安全に暮らしていくことが出来る土地かどうか、ということです。

私はそれを過去の経験から心得ていましたが、2011年3月11日の東日本対震災以降、さらに強く思うようになりました。

もっとも基本となるのは、昔から人が住んでいたところは、いい土地だということです。

現代のように地質を含め土の中を調べる機械も、衛星から全体を見渡すシステムもなかったはるか昔、人々は自然と共存しながら生きていました。
共存とはいえ、川の氾濫が起こったり、土砂崩れが起こったり、自然との闘いでもありました。

なにか災害が起きると、その都度、人々は対策を練りました。
堤防をつくったり、あるいは危険すぎてそこにはもう住めないと判断した場合は移住もしました。

例えば、東日本大震災における津波に関する情報を集めていると、かつて大津波で被害を受けた昔の人たちが津波到達点に印を置き、「ここより下に家を建てるな」と警告していたという事がありました。

それは今回の震災で被害の大きかった三陸あたりだけではありません。
鎌倉の大仏もかつてはあった大仏殿が津波で流され、大仏自体も動いていると言い伝えられ続けています。
実際はその痕跡が見られそうです。

2011年に悲惨な豪雨被害のあった奈良県吉野郡十津川では、実は1889年に起きた十津川大水害の際、住民がその土地を離れ、北海道のトック原野に入植し新十津川村をつくったという話も有名になりました。

このように失敗と工夫を積み重ねて、人々は自然と共生してきたのです。
そうして折り合いをつけ、長く住んでこられた土地はいい土地だということです。

人が長く住むにはそれなりの理由があるわけで、住みにくくて居心地が悪ければ、人は違う土地を探したでしょう。
いい土地には、そこにとどまるだけの理由があったのです。

>>風水の間取りで「家の運気を上げる」10の方法

この記事の執筆者

山根 一純

もくもく村創始者
NPO法人 幸せな家づくり
研究会理事長

山根 一純やまね いずみ

昭和60年4月、環境保全業を立ち上げると、日本でも住環境が注目されるようになり、私は意を決して「もくもく村」を創設しました。健康な生活は住まいからという信念で、当時問題となっていた「シックハウス症候群」を一切排除しようと立ち上がったのです。

元来、日本には春、夏、秋、冬という季節に合わせた先人たちの住まいの工夫がありました。今では生活が便利さを追求するあまり、私たちの身の回りには化学物質があふれ、かつてはなかったような病気に悩まされています。それは私たちの生活の基盤である「住まい」にまで及んでいます。

新築、リフォーム、転居などで、住宅に使用されるホルムアルデヒドなどの化学物質によって引き起こされるアレルギー症状が、今でも私たち、子どもたちを脅かしています。安価で便利な化学物質を使用した工業製品による健康被害をどう解決していくべきかという問題は深刻なのです。

私は、日本の四季に合った、住まう地域に合わせた先人たちの住まいの知恵を取り入れた家づくりに注目しました。森に囲まれた自然環境と暮らしの展示場「もくもく村」を開設したのは、私のそんな思いからなのです。

ご来村された皆さんに、「健康で幸せな家族」になるためには「安心できる家」があってこそ、という思いを共有していただきたいからです。そのために、行っているのが有害な化学物質を一切排除し、工務店では不可能に近いといわれる「完全無添加住宅」のご提案です。

風水デザイン設計で細部までこだわるゆえに、柱の数の多さは、他社と比べてはるかに多い。どこまでも妥協しない家づくりです。住む家族みんなが自然素材の持つエネルギーにつつまれて、心身そのものが本来の健やかさを取り戻します。

さらに「水や木にも心が宿る」言霊を信じている私にとって、住まうご家族のことを思う心を一本一本、新築の木々に念願することによってご家族をお守りすることができることを強く信じております。

このことは科学的根拠という領域をはるかに超えた、哲学的な直観領域です。その直感力を高めてくれるのが「私たちはおおいなる命の循環の中に在る」ということを常に感じさせてくれるこの地の大自然です。

「もくもく村」は、大地の匂いのする家づくりを皆様にご体感していただける唯一の森の中の総合展示場となっています。